金属アレルギーになってしまう原因
免疫機能が金属を有害なものとして認識
今や10人に1人が発症しているといわれる、現代病の一つとでもいう金属アレルギー。「ネックレスやピアスで肌が赤くなってしまった」など、急に体質が変わって金属アレルギーになってしまったという方が増えています。
症状は、金属に触れた肌が赤くなったり、かゆくなったりなどで、免疫機能が金属を有害なものとして認識することから症状が表れてしまいます。皮膚が炎症を起こしてアレルギーになってしまうことを「アレルギー性接触皮膚炎」といい、その原因が金属のアクセサリーなどであるものが金属アレルギーとなります。
また、金属アレルギーにはアクセサリーだけが原因ではないこともあります。銀歯が原因であったり、食品に微量に含まれる金属が体内に吸収されることが原因であったりします。これを「全身性金属皮膚炎」といいます。
どちらも免疫機能が金属を有害なものとして認識してしまうのですが、通常のたんぱく質ではないアレルゲンのたんぱく質(本来、体にないもの)を白血球が攻撃するからです。
本来、体にないアレルゲンのたんぱく質がどうしてできるかというと、汗や体液などで溶けた金属成分がイオン化し、本来のたんぱく質と結びついてアレルゲンのたんぱく質を作り出してしまうからです。
銀歯が原因であれば、銀歯を他の材質に変えれば金属は取り除けますが、他の金属が原因であると、金属アレルギーに一度なってしまうと治すことは難しいといわれています。アクセサリーであれば、身につけないようにするなどして、ひたすら金属類から遠ざかること以外ないでしょう。食品に含まれる場合には、かなり困難なことになります。
遺伝や他のアレルギーとは関係ない
金属アレルギーの体質の原因は、遺伝や他のアレルギーとは関係ないといわれています。「親が金属アレルギーだから」とか、「花粉症になっているから」という可能性は低いのです。
もし、金属アレルギーになってしまったら、何の金属が原因なのかを早く突き止めましょう。