初期虫歯のフッ化物治療

虫歯予防だけでなく治療にも役立つフッ素

歯科医院とフッ化物治療

歯医者さんにいくと、何かにつけて「フッ素」を勧められると感じたことはないでしょうか。フッ素は虫歯予防に効果があると言われ、初期虫歯などにも効果があります。

そのため、削らない虫歯治療のひとつとして、フッ化物治療を行う歯科医院がたくさんあります。そこでここでは、歯医者さんでよく聞く「フッ素」や「フッ化物治療」について紹介します。フッ素とは、自然界にNaF、CaF2などとして存在しているミネラルの一種です。

歯科治療においては、歯質を強化したり、虫歯の原因となる原因菌を弱らせる働きがあると言われています。

日頃のケアにフッ素を取り入れる

歯科医院では、虫歯予防のためにジェル状のフッ化物溶液を歯の表面に塗布する治療法が主流です。

基本的には虫歯予防のために塗るのですが、初期虫歯の状態では、フッ化物塗布を行うことにより歯の再石灰化が促進され、虫歯を治したり、進行を遅らせたりすることができます。歯科医院でフッ化物治療をした後は、塗布したフッ素を飲み込まないよう、口に溜まった唾液は吐き出さなければなりません。

また塗布後30分は、フッ素が剥がれてしまうのを防ぐため、飲食やうがいは控えるなどの注意が必要です。とはいうものの、歯科医院でのフッ化物治療は、歯を削ることなく治療することができるので、患者の負担も少なく、何より歯の寿命を縮めないで済むというのが大きな魅力です。ちなみに、フッ化物の塗布は、一度塗ればずっと効果が続くというわけではありません。できれば年2回以上定期的にフッ化物塗布をしてもらうのが良いでしょう。

また、市販の歯磨き粉にも、フッ素が配合されたものがあります。ドラッグストアなどで気軽に購入することもできますし、フッ化物治療を行なっている歯科医院であればフッ素入りの歯磨剤・虫歯予防ジェルなどを販売している場合が多いので、それらを購入して使用してみるのも良いでしょう。

フッ素を日々の歯のケアに取り入れることで、削らない虫歯治療もしやすくなります。