①開業計画

自分の言葉で開業計画を文章化する

開業計画とは?

クリニック開業をする場合は、まず「開業計画」や「事業計画」といった指針を定める必要があります。

開業計画はクリニックの内容を表すことはもちろんですが、開業にあたって金融機関から融資を受ける場合などにも「事業計画書」として提出を求められますから、第三者が見ても理解できるような見やすいものにしなければなりません。とはいえ、いきなりクリニック開業ための「開業計画」といっても、どこから手をつければいいのか途方に暮れてしまうこともあるのではないでしょうか。

そこで、ここではクリニックの開業計画について考えてみたいと思います。

まずは自分で考える

クリニックの開業計画を作る場合、開業コンサルタントなどのサポートを受けるのが最も確実ですが、そういったプロに依頼する前にまずは自分の言葉で考えを整理しておいたほうがよりスムーズに、精度の高い開業計画書を作ることができます。

開業計画書には大きく分けて二つの柱があります。ひとつはクリニック経営の目的など、クリニックの土台となる「経営基本計画」です。特に自分の言葉で考えておかねばならないのは、クリニックのコンセプトとなる部分で、そのコンセプトが「経営基本計画」の軸となっていきます。経営基本計画をまとめるにあたり、まずは実際にどのようなクリニックを開業したいのか?医師である自分自身の考えを文章化してまとめてみましょう。

例えば「地域密着型の幅広い世代のかかりつけ医となる内科クリニック」「患者様と対話し、おもてなしの心をもった皮膚科クリニック」といった具合です。コンセプトがしっかり定まったら、次はそれを実現するためにどのような診療を行うのか、具体的な目標を検討していくことができます。そうして「経営基本計画」がまとまったら、次は「開業計画書」の二つ目の柱ととなる「お金にまつわる計画」を考えていきます。

具体的には「資金計画」と「収支計画」といった内容で、開業時に必要な設備投資額や資金調達方法、開業後の収益・費用、開業にかかる諸経費などをざっくり考えていきます。