クリニック開業までの流れ

クリニック開業にはどのくらいの期間が必要?

クリニック開業をするには

医師免許を持っているならば、自身のクリニック開業をしようと考える人が多いのではないでしょうか。クリニック開業のきっかけは人それぞれ(独立や事業承継など)かとは思いますが、クリニック開業するための流れというのはある程度決まったルートがあるようです。そこでここではクリニック開業までの流れについてまとめておきたいと思います。

まず、クリニック開業を決めたら、より具体的に「いつ開業するのか?」という目標設定をします。事業承継などですでにあるクリニックを受け継ぐ場合は関係ありませんが、全く新しくクリニック開業をするのであれば、土地選びや物件選定などが関わってきます。そのため、クリニックの開業時期のほかに、経営理念や事業コンセプトもしっかりと定めておく必要があるでしょう。

ちなみに、新たに戸建てでクリニック開業をする場合は1年半、テナントでクリニック開業する場合には1年ほどが開業準備に必要な最低限の期間とされています(もちろん、土地や物件選びのタイミングによっては、これよりも早まったり遅くなってしまったりすることがあります)。

事業計画の決定から開業まで

土地選びや物件選定には、クリニックのコンセプトや経営理念なども反映させながら決めていくことが理想的です。

また、クリニックの場所を決めるのと同時に、具体的な事業計画も策定していきましょう。事業計画は独立行政法人福祉医療機構や日本政策金融公庫、民間銀行などから融資を受ける際にも必要になります。事業計画はクリニック開業の大きな指針となるべきものですから、自身で考えていかなければなりませんが、効率よく損益計算書や収支予算表などを作成するには開業コンサルタントなどの専門家のサポートを受けるのがお勧めです。「診療圏調査」なども行なっているところが多いので、スムーズな物件選びに役立つでしょう。

物件が決まったら、内装レイアウト、導入する医療機器などの選定を行い、開業3ヶ月〜1ヶ月前くらいには雇用するスタッフの募集や採用面接などを行っていきましょう。開業1ヶ月前には、保健所への「診療所開設届」や厚生局への「保険医療機関指定申請」やスタッフ研修なども行っていきます。

戸井 優貴YUKI TOI
医療や福祉分野の開院には、医療に関する専門知識と経営に関する知識の双方が不可欠です。が、まったく異なる分野であるため、通常では複数の専門家をコンサルタントに迎える必要があります。