加齢によって発症する白内障
白内障は、加齢とともに発生する老化現象のようなものと言われています。高齢化社会が進む日本では、とてもよくある病気となっていて、80歳代ではほぼ100パーセントの人が白内障を発症しているというデータもあります。
白内障は眼の中にある水晶体と呼ばれるパーツが濁ってしまう病気です。水晶体の成分はクリスタンというタンパク質なのですが、加齢とともにこのクリスタンが変化してしまうのが原因となっています。
ただし、クリスタンが変化する原因は単に加齢だけではなく、紫外線や放射線、糖尿病やステロイド薬なども影響していると言われています。
白内障のいろいろな原因
たとえば、紫外線は皮膚に影響を及ぼすことはよく知られています。シミやシワの原因にもなりますから、女性などは特に日焼けを気にする人が多いですよね。
また最近は紫外線が強まってきているとして、皮膚がんの予防のために日焼け予防が推奨されています。
実はこの紫外線は、皮膚だけでなく目にもかなりのダメージを与えていて、目に強い紫外線を浴びると、白内障の発症や進行を早めてしまうことがわかっています。
白内障だけでなく、その他の眼の病気にも悪影響を及ぼすことが多いので、美容のためだけでなく、皮膚と眼の健康のためにも日焼け対策をしっかりすることが重要です。
普段生活している上では、あまり気にすることがない放射線ですが、かつて原爆によって被曝した人の多くは白内障を発症しました。
病気の治療のために頭部に放射線を多く受けたことがある人などは白内障の発症リスクが高まると言われています。そのほかにも、アトピーや喘息などでステロイド治療を行った人にも、白内障の発症リスクが高くなります。
特に内服や吸入のステロイドは影響が強いといわれています。ステロイド薬の影響による白内障は、水晶体の後嚢部中央から発生し、皿状に濁りができるのが特徴です。
発症から白内障手術が必要なレベルの視力低下に陥るまでの期間が短く、早い場合には数ヶ月程度で進行してしまう場合もあります。